前回は平和教育についての雑感を書いた。今回は平和運動に焦点を当ててみようと思う。前回も書いたとおり、建設的な意見を出せないでいることは了承していただきたい。
「平和運動」と言えば、デモ行進や署名運動などの如何にも「行動」という感じのものもあれば、会議や集会など意見の集約、交換に重点を置いたものもある。長崎にいる間、僕も何度か平和運動に参加してきた。「原爆犠牲者慰霊・世界平和祈念市民大行進(以下、市民大行進)」というデモ行進や「高校生一万人署名運動」、「核兵器廃絶-地球市民集会ナガサキ(以下、地球市民集会)」等に参加した。高校生一万人署名運動参加者のために断っておくと、僕は高校3年の時期に少し参加しただけなので、詳しく知っているわけではない。ところどころに誤って認識しているところがあるかもしれない。
上記の活動に関連するリンクを張っておいたので、知らない方は先に読まれてください。
長崎市|平和・原爆|平和への取り組み|市民大行進
高校生一万人署名運動
第4回核兵器廃絶-地球市民集会ナガサキ
これら平和運動の持つ問題点をこれから考えていこうと思う。
まず第一に、「認知度」について。先ほど述べた3つの運動のうち「市民大行進」と「地球市民集会」は長崎市が主催またはその一部となっている運動である。しかしながら、長崎市民のどのくらいの人間がこの運動を知っているだろうか。ましてや日本国民から見たこれらの運動の認知度はかなり低いと思う。
以前の記憶でいえば、地球市民集会は本格的な討論が行われているようだ。地球市民集会は一般の人も参加できる部分があるが、比較的詳しい人、例えば学者やNGO活動家などが参加しているような集会なので単なる認知度とは切り離して考えていいかもしれない。
市民大行進についてはどうか。示威活動というのは大概にして他に認知されなければ意味をなさないものだ。それなのに実際の認知度というのは、少なくとも僕の印象では低い。平和に関心がある人であっても、市の広報紙を見逃せば実際いつあるのかわかりにくいし、開催後も市広報、地元紙または全国紙の地元面を見なければ活動もよくわからないのではないかと思う。
高校生一万人署名についても同じような事が言える。高校生一万人署名は少なくとも長崎県内のメディアは動向について細かく報道しているように感じる。しかしながらそれであっても長崎市内でさえこの活動を知らない人がいる。僕は小学中学の時点でもうこの活動が始まっていて、夕方にテレビでニュースを見れば時々取り上げられているし、活動の是非は別としても、長崎市民なら大体知っていると思っていた。しかし、僕が高校になって活動に参加していたころ、近所の人と話していると、その方がこの活動の事を知らないということがわかり、大変な衝撃を受けた。
その運動の是非を肯定するにしても否定するにしても、まずは認知度がなければ始まらない。その事を無視して内輪だけで活動するのはただの自己満足ではないか。
今回も長くなってしまったのでここでいったん切ります。次回更新の日程は決めていませんが、おそらく年を越すと思います。皆さんよいお年を。
平和教育・活動は地域によって色々特色がありますね。私は福岡と、佐賀の公立小中に通いましたが、福岡のほうは毎年福岡大空襲の話と、原爆の写真展示がありましたが、佐賀のほうはほとんど記憶にないですね。なにかあったのかもしれないけど、それほど熱心ではなかった気がする。昔は平和の授業といえば、憲法9条関係と、原爆の話が中心でしたけど、今はいろんな国が日本の領土を狙ってて戦争放棄とか言ってる平和な状況ではないし、原爆以外にも、クラスター爆弾とか、地雷とか、色々恐ろしい兵器も増えているので、それを今どのように子どもたちに伝えているのか、興味はありますね。
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