中国語学の世界で有名な相原茂先生も著書『中国語の学び方』のなかで:
"どうも中国語には長い、長い中級段階があるように思えてなりません"と言っている。僕がそもそも中級段階にあるのか、と言うのも確かに大いに(消極的な意味で)疑問ではあるが、それは置いておいて、最近中国語能力が前進していないどころか退歩している気さえするのだ。歩みは遅いながらも、これでも8年以上中国語を勉強しているのだ。8年間も勉強していればもう少しましな中国語ができるはずだ。要するに僕の想像している中国語学習9年目の中国語と僕自身の中国語がかけ離れている。
では実際に何ができていないのか、というと。まず声調がいまだに分別できない。これをいうと日本語の「橋」と「箸」と「端」の区別の話題に持っていく人がいるのだが、僕はむしろ「おばあさん」と「おばさん」の区別ができないのと同じ感覚ではないか、と思った。全く発音が違う単語だ。その区別ができていない。次にnとngの区別ができていない。nとngの違いは理解しているのだが、声調もnとngのも文脈で予想している部分があって、取っ掛かりがないと全く何を言っているのかわからなくなる。かなり由々しき事態だ。そして中文和訳が予想以上に出来が悪い。よくよく考えれば、NHKの中国語講座で勉強していたころは日本語訳はせずとも字幕は出てきていたし、留学前の中国語の授業は短文の会話スキットなので訳には苦労しないし、留学中は中国語で勉強するので日本語の必要性がない。今までサボってきたつけが一気にきている。和文中訳はどうあがいても母語話者の成語や熟語のボキャブラリーに勝てる気がしない。これに関しては相当の上級レベルの能力が必要とされるだろうからひとまずパスしたい。
発音に関しては特に入門時期にもっとしっかり勉強するべきだったとは思う。会話できる語学パートナーがいれば良かったのかもしれない。中国語を始めたころは、NHKテレビ中国語講座を見るだけだったし、その後しばらくの間も中国語を使うのは中国雅虎にブログを書くくらいだったので、発音で困ることがほとんどなかった。発音に問題がなくて困らなかったのならいいが、発音に問題があるのに困らなかっただけなので、結局今の今まで尾を引いてしまっている。
今期履修した中国語の授業のおかげでそれらに気づくことができたのは幸いだった。ここが自身の中国語を修正する最後のチャンスなのかもしれない。
なんとなく始めた中国語にこれほどまでに付き合うことになるとは、8年前の自分も想像していなかっただろう。始めたときは中学2年生だった。ある意味中二病に罹るとこうなるという症例である。
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